「音の銀行」の"オーディオブック"マーケット
僕は今、"DJ時代の経験や感じたこと"と"サイバーエージェントでのITの経験"を活かし、音楽×ITで何か新しい価値を社会に創造していけないかと模索しています。
その文脈で、前回のクレオフーガさんについて調べたブログに続き、株式会社オトバンクさんのビジネスモデルについて調べてみました。
「音の銀行」
株式会社オトバンクさんは、オーディオブックの制作と販売をされている会社です。
最近僕もpodcastは満員電車の中とかでたまに使っています。
画面を見ることも無く、聞き流しておくだけで情報が入ってくるので、凄く便利に感じています。
podcastはコンテンツボリュームが軽めですぐ聞き終わるものが多いので、オーディオブックも今後使ってみようと思います。
芥川賞もオーディオブックで"聴ける" - FeBe(フィービー)
ビジネスモデル
オトバンクさんのメインサービスはFeBeというオーディオブックのプラットフォームです。
オーディオブックを作って売るという一見シンプルなビジネスですが、下記図示したとおり、"権利ビジネス"の色が強く、実際には苦労がかなり多そうです。
まず、著作者(作家)から音声化の権利を委託してもらうことから始まり、出版社等にも権利交渉を行って、やっとオーディオブック化する流れになっています。
営業面では、音声化することの運用益の話とセキュリティ面(音声データを勝手にYoutube等にアップされないか)がポイントになるのかなと思います。
制作・編集も仕組み化はできるとはいえ骨が折れそうです。
特に小説については、もちろん登場人物によって声が違うだけではなく、モノによってはBGMや環境音が所々入っていたりするので、他ジャンルと比較しても制作コストは高くなると思います。
ちなみに、実際の価格感はというと・・・
▼小説(複数人が登場)
- 8時間54分『謎解きはディナーのあとで』:1,620円(文庫本だと689円)
- 9時間42分『月光ゲーム―Yの悲劇’88』:1,296円(文庫本だと799円)
▼ビジネス(一人が読む)
- 8時間16分『ゼロ・トゥ・ワン』:1,728円(文庫本だと1,728円)
- 2時間43分『1時間でわかるビットコイン入門』:1,080円(文庫本だと1,080円)
と、ピンきりではあるものの、ビジネス本の方は文庫本と価格がほぼ同じだったりしてます。
また、
とか、文庫本よりかなり高いものもあります。
ナレーターが出版社から指定されていてコストがかかるとかなんでしょうか。
こういった例外を除くと、大体のコンテンツが文庫本とほぼ変わらない価格〜文庫本×200%くらいの価格で販売されています。
もちろん1から出版するよりは全然コストはかからないと思うので、どのくらいの利益が出るモデルなのか気になる所です。
その他事業
FeBe以外にも、①書籍紹介メディアや書籍プロモーション事業、②ブックマーケティング事業も手がけられています。
- 書籍をメディアで紹介したり、プロモーションのサポートをするかわりに、音声化権をもらうケース
- 企業のマーケティングの一貫で書籍化を提案・実現し、その書籍の音声化権をもらうケース
もあるんでしょうか。
今後の展開
商品の拡充を図っていくのはもちろんだと思いますが、
オトバンク上田渉氏が作る、オーディオブックによる「究極のバリアフリー」な世界【連載:みんなのシビックデザイン】 - エンジニアtype
この記事にもある通り、立体音響技術を使った音の没入感や"オーディオブックならではの表現"を突き詰められて、凄く面白いコンテンツができていくんだろうなと思っています。
究極のバリアフリーの達成
オトバンクさんの企業理念の一つに、「目が不自由な人たちへのバリアフリー」があるんですが、僕のおばあちゃんは両目が見えません。
おばあちゃんは失明してから点字を覚えましたが、目が見えなくなったばかりの点字が使えない方には凄く良いサービスですよね・・・!
"音"の事業に取り組まれている点と目指す社会性・企業理念がめちゃくちゃかっこいいなと思います。
本ブログ最後になりますが、6月29日(木)の19時から会長の上田さんが登壇されるイベントがあるので、行ってきてお話を聞いてきます^^
ではまたmm
ピクト図解 - "音楽クリエイターの未来を創る"会社
"音楽クリエイターの未来を創る"会社をピクト図解
ピクト図解を勉強
今回はマネタイズ・ビジネスモデルの勉強で、タクトピア株式会社の長井さんにご紹介頂いた『ピクト図解』を読んでみました、っていうログです。
デキるビジネスパーソンに必要な「儲けるしくみ」設計力が身につく!
ということで、
- 図解してビジネスモデルを理解する
- ビジネスモデルを応用・発想する
- 風呂敷を畳む
の三段階で、著者の板橋さんが考案されたピクト図解の活用方法を解説されています。
実際に読んでいると、すっきり整理できるので、ふと目についた企業・サービスのビジネスモデルを考えるのが楽しくなります。
"音楽クリエイターの未来を創る"会社
そのピクト図解を使って、最近知った株式会社クレオフーガ / Creofuga, Inc.さんのビジネスモデルを整理してみました。
クレオフーガさんは
- 音楽共有サービスの『クレオフーガ』
- 音素材販売の『オーディオストック』
の2つのサービス+αを運営されています。
作曲コンテスト・コンペ開催 - 音楽コンテストサービスCREOFUGA[クレオフーガ]
こちらは、日本版のSoundCloudという感じの、作家が自由に楽曲をアップできるプラットフォーム。
違う点として、作曲コンテスト・コンペを開催されています。
作家からすると、自分の作品ポートフォリオの整理の場として使えるだけではなく、自分の音楽の力を試す機会になりますね。
感覚的にですが、まだSoundCloudのように一般ユーザーが音を掘る場所にまではなっていない気します。
コンテストの色を強めるためにわざとそこまで広めようとはしていないのかな?
いずれにせよ今後に注目したいです。
著作権フリーBGM/効果音の音楽素材 - 「オーディオストック」
こちらは、音源購入プラットフォームです。
ターゲットを個人、映像制作者、ゲーム開発者とされていて、今後リッチ化の進むスマホコンテンツの波に合わせていらっしゃる印象です。
作家からすると、
- 音源登録
- 受託制作
- コンペ
とお金を稼ぐ術が用意されており、販売価格の40%〜60%が作家に支払われるようです。
(まず40%から始まり、作家の評価により上がっていく仕組み)
コンペは競争率的にかなり期待値が低そうで、受託はこのプラットフォーム上である程度信頼が無いと来なそうなので、登録音源の方で如何に使ってもらえるかがポイントになりそうです。
面白かったのは、アマナイメージズとUnity Asset Storeに楽曲提供しており、各プラットフォームで売れた分についても支払われる点。
単純にリーチが増えるだけではなく、海外で売れる可能性が生まれるので作家には嬉しいですね。
事業の本質?その他事業
その他事業として、アプリの開発もされていました。
僕が思うには、こういった事業こそ今後狙っていきたい部分なのかな、ということ。
何故ならクレオフーガさんは、無数の楽曲在庫が有り、アーティスト・作家の登録数も国内随一を誇っているからです。
このリソースを使った事業、例えば、
- コンピレーションアルバムの発売
- 素人版AWA
- Nana Music(音楽でつながるコミュニティアプリ nana)のようなコミュニティ
- 音楽アーティスト版リクナビ
とか思いつきで上げただけですが、儲かる儲からないは別として、できそうなことは色々ありそうです。
今後も注目していきたいと思います。
長くなってしまいましたが、一度図解すると、その後パズルのように事業発想ができて楽しいです。
今後も気になる企業はピクト図解して、ビジネスモデルを考えてみたいと思います。
ブログ移転と28歳に向けた意識改革
ブログを移転しました。
ブログ名も
Create × Wave
アートに生きる - 若井映亮のブログ
に変えました。
Create × Waveについては、今準備しているサービスの名前の由来です。
このサービスについてはまた別途紹介させて頂きたいと思います。
アートに生きる
と言いつつ、僕自身全くアートな才能はありません。
ただ、
"既存市場のシェアをただ奪うだけの仕事"
だけではなく、
"新しい価値を生むモノづくり"
を今後の働き方の色として強めていきたいと思っているので、
その意志表示として「アートに生きる」というタイトルにしてみました。
例えば、
音楽アーティストが音楽をリリースするとき、
芸術家が絵を書いているとき、
「あのライバルアーティスト・芸術家の作品よ!売れなくなれ!その分この曲・絵売れてくれー!」
なんて考えてないと思うんですよね。笑
自分が表現したい世界観や伝えたいことを
"どう表現すれば伝えられるのか"を、必っ死に考えて創っている
んだと思います。
僕も負けずに
誰のために、何を作って、どう届けるのか
を日々必死に考えて、ビジネスマンとして成長したいと思います。
そして、もっともっと面白い人生を歩んでいくぞー!
というわけで、
アートに生きる
というのを28歳の抱負にしていきたいと思います^^
単に今までが全然だめでしたっていう内容でした(苦)が、お読み頂きありがとうございました。
Dynalystが最優秀ベストプロダクト賞!!
昨日4月8日、半期に一度のCyberagent総会で、
Dynalystが最優秀ベストプロダクト賞を受賞しました!!!
本当に嬉しくて泣きました!
高校サッカー時代に国学院久我山に勝った時以来の嬉し泣き!
振り返ると、これまでのCyberagent人生は、沢山のチャンスを頂いていながらも、総会の表彰などとは無縁な成果しか出してこれませんでした。
むしろ、かなりの責任を任せて頂いた子会社の立ち上げでは、失敗や挫折の連続で、その会社を窮地に追い込んでしまいました。
そのため、当時は悔しいとか、肩身が狭いとか、どころか、
常に誰かに後ろ指を指されているような、活躍している人と話す権利も無いような、
そんな気持ちでした。
挙げ句の果てには、逃げ出すような形で異動することになりました。
去年の7月1日にDynalystに異動になり、Dynalyst for Gamesの担当になりました。
(今思えばそんな奴を快く迎え入れてくれたDynalytチームの皆様に心から感謝しています。)
ちょうどDynalystが急拡大するタイミングでした。
そして昨日、Dynalystがベストプロダクト賞にノミネートされ、Dynalystの文字がビジョンに映し出されていることに、感極まる程に興奮しました。
個人としても改めてCyberagentの一員になれたような、言葉にできない気持ちで一杯になりました。
とにかく、本当に最高な気持ちでした。
(正直興奮しすぎて児玉さんが何を話していたかあんまり覚えていない・・・。笑)
こんな素晴らしい経験をさせて頂いている、Cyberagent、Team Dynalyst、Global Business Unit、各代理店、そしてお客様に、心から感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。
Dynalystが受賞して最高に喜んでいる僕ですが、
まだまだ組織にもお客様にも貢献度が低いことを痛感しています。
今半期は、より一層貢献できるよう、いつでもなんでもやる所存です。
Dynalystの更なる大きなチャレンジ、気合いを入れて頑張ります
Today is the youngest day of your life
久々のブログ更新です!意識変えなきゃなと思ったので、ブログにします。
僕は今サーバーエージェントアドテク本部で、海外技術研究ゼミというゼミに入っており、湊ゼミ長のもとで、勉強させて頂いています。
今日は、Masaki Hatanoさんをお招きして、広告の歴史や海外スタートアップに関する講義をして頂きました。
↓まささんのブログ
僕の性格上、すぐ勉強した気になってしまい偉そうに、後輩や友人に「広告の未来は~」とか言い出しちゃうんですが(まじ恥ずかし)、ちゃんと本当に人生を尽くして勉強されている方に直接お話を伺うと、「飛んだお花畑な馬鹿野郎だな」と反省しています。
お話を伺っている最中最早わくわく感を覚えてしまう。「俺より知ってるな」みたいな悔しさを覚えないという病気加減。汗
目の前のことを頑張りつつも、視野を広げた勉強や人脈作り(直接先輩方にお話を伺える環境づくり)は必死でしないと、本当にビジネスの世界から置いてかれてしまうと痛切に感じました。
なぜこんなに差が出るのか。
と考えた時に、一番大きいのかを考えた時に、
「自ら良い物を考えて・創って、世の中を良くする。誰かを幸せにする。」
という発想が僕は弱いからなんじゃないかと思いました。
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『Give,Give & Give』
これは本人が言っていたわけではないけど、僕が感じた事。
彼の精神にはこれが自然とあるんじゃないかなと思う。どうやったら周りの皆んな(動物含め)をhappyに出来るか?その辺を考え抜いているというか、自然にしている気がする、そして何の見返りも期待せずにGiveしていく。
(まささんのブログから引用)
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「サイバーエージェントの子会社で、経営者のつもりで働いてます!」
とか言ってますが、所詮「誰かを幸せにする」みたいな視点より、
「如何に成果を出せるか」だったり、
もっというと
「如何に評価されるか」を意識してしまっているんだと思う。
結果的に、アンテナもはれなくなって、自分のサービスにこだわりや誇りもなくなって、期待値を超えるような成果も出せない。
いくら長い時間働いた所で。
ましてや、「誰かを幸せにする」「世の中を良くする」ことなんてできない。
これからは、足元売上ガンバる!みたいな部分は義務としてやりつつ、世の中にどうすれば還元できるかも真摯に考えていかなきゃいこうと思います!
Today is the youngest day of your life!
というまささんに頂いた言葉をしっかり噛み締めて頑張り直す!